1.水道水フッ素化の始まり
「飲料水中フッ素濃度が1ppm以下であれば、歯のフッ素症の流行がなく、また、1ppm前後のフッ素を含む飲料水は、むし歯の発生を大きく抑制する」
 このことは、自然の観察の中から分かったことであった。
 これを模倣して、フッ素が不足した水道水にフッ素を添加すれば、本当にむし歯が予防できるのであろうか。
 1945年*に、米国ミシガン州のグランド・ラピッズ(Grand Rapids)ほか北米の3カ所で、世界ではじめて水道水フッ素化**が開始された。
 そして10年後には、乳歯のむし歯を約40-50%、永久歯のむし歯を約50-70%(グラフ参照)予防したのである。

2.日本における水道水フッ素化
 わが国においては、1952年、京都市山科地区で水道水フッ素化が試験研究として始まった。このときは、1ppmよりもやや低い濃度0.6ppmで実施された。
 歯科保健および医学領域の知見(永久歯のむし歯予防率-約38%)、安全性、水道工学および法的解釈等に関する資料を得ながら、1965年まで13年間継続された。
 その他、沖縄県(1957-1973年)、および三重県朝日町(1967-1972年)でも実施されていたことがある。残念なことに、現在ではいずれも中止されているが、その再開が望まれる。
(子供の歯を守る会実行委員 八木 稔)

* この前後に、フッ素塗布の研究(Bibby、1942年)やフッ素洗口の研究(Weisz、1947年)も開始されている。フッ素利用は、すでに半世紀以上の歴史をもっている。

** う蝕予防のために水道水中のフッ素濃度を適量に調節する方法。



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−フッ素添加された水の給水人工が300万人以上に−
No.111 水道水フッ素化@ −フッ素によるむし歯予防のはじまり
No.112 水道水フッ素化A −自然の観察から自然の模倣へ
No.113 水道水フッ素化B −研究調査から世界的な普及へ
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No.119 バーゼル市(スイス)水道水フッ化物添加から食塩へのフッ化物添加へ
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No.124 日本におけるフッ化物洗口の実施人数およそ75万人

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