歯が口の中に歯が出てくる前(萌出前)、顎の中で形づくられている時期に、その歯が適切な量の

フッ化物に接することは、むし歯の予防にとって重要です。歯の萌出前に、フッ化物の濃度を適正に

調整された水を飲むことができれば、より大きなむし歯予防の効果をあげることが出来ます。

一方で、歯が口の中に出てきてから(萌出後)フッ化物を応用すれば、萌出前からフッ化物に接し

ていなくても、むし歯予防の効果はあまり変わらないと考えている人たちがいます。

それに対して、オーストラリアの児童19,885名の第一大臼歯を調べたところ、その児童の歯が形

づくられ完成するまでの期間の50%以上をフロリデーション地区に居住していた場合、最も大きなむ

し歯予防効果が現れたことが分かりました。歯の成熟の時期と、萌出後にフロリデーション地区に

居住した時期も比較の対象になりましたが、歯が形づくられ完成するまでの期間にフッ化物に接す

ることが、むし歯予防にとっては重要であることが示されました(図参照)。

萌出の前も後も適正な量のフッ

化物に接することが重要です。

 

むし歯が減少している時期には、

第一大臼歯のむし歯の多くは溝の部

分に限局して発生する傾向にありま

す。こうした部分に発生するむし歯

を、より効果的に抑制するためには、

フロリデーションが有用です。

 

  T 歯の成熟時期の50%未満/萌出後の50%未満の居住

  U 歯の成熟時期の50%以上/萌出後の50%以上の居住

  V 歯の成熟時期の50%以上/萌出後の50%未満の居住

  W 歯の成熟時期の50%未満/萌出後の50%以上の居住

図 様々な条件のもとで、フロリデーション地区に居住した

 期間の割合とむし歯の相対的な危険性

                      (相対的な危険性は「1」のとき最大)

参考:K.A.Singh,A.J.Spencer ほか;Effects of water fluoride exposure at crown comple-

   tion and maturation on caries of permanent first molar,Caries Research,41;34-42,2007



No.109 韓国で上水道フッ素添加された都市が急増中
  −フッ素添加された水の給水人工が300万人以上に−
No.111 水道水フッ素化@ −フッ素によるむし歯予防のはじまり
No.112 水道水フッ素化A −自然の観察から自然の模倣へ
No.113 水道水フッ素化B −研究調査から世界的な普及へ
No.114 水道水フッ化物添加を支援する 「名古屋宣言 Nagoya Declaration」
No.115 −健康長寿をめざして− 水道水フッ化物応用シンポジウム久米島で開催される
No.116 水道水へのフッ化物添加(フロリデーション)による成人のう触予防
No.117 乳歯のむし歯予防とフロリデーション
No.119 バーゼル市(スイス)水道水フッ化物添加から食塩へのフッ化物添加へ
No.121 オーストラリアにおける水道水フッ化物添加の経験
No.122 フロリデーションとリスクコミュニケーション
No.123 園児は上手にフッ化物洗口をしてます
No.124 日本におけるフッ化物洗口の実施人数およそ75万人
No.125 全身応用と局所応用の複合効果
No.126 WHO最近のレポートから
No.127 「フロリデーション・ファクツ2005」の発刊
No.128 社会的な公正を支えるフロリデーション
No.129 フロリデーションの砂糖消費に与えるむし歯予防効果
No.130 4-5歳児、週5回のフッ化物洗口とフッ化物錠剤
No.131 むし歯が減っていてもフッ化物洗口は有効です
No.132 乳歯のむし歯予防のためのフッ化物歯面塗布
No.133 水道水フロリデーションによるフッ化物の予防効果

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