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『通し矢(とおしや)』

通し矢


堂前(どうまえ)、堂射ともいう。京都三十三間堂(蓮華(れんげ)王院)の西側外縁を南から北に向かって射通すもので、のちにこれに模して江戸・深川(初め浅草)にも通し矢専用の堂がつくられた。そのほか東大寺大仏殿西回廊でもこれを行った記録がある。
保元(ほうげん)年間(1156〜59)に行われたとする記録がもっとも古く、天正(てんしょう)年間(1573〜92)の記録を嚆矢(こうし)とする説もある。いずれにしてもこれらの時代の通し矢は、用具も射法も実戦を前提としたものであり、江戸時代に入ってからのように第三者との記録争いを目的とするものでなく、自分自身の技量を試みることに主眼があった。江戸時代以降の通し矢は完全に競技化され、同時代初期から中期にかけて全盛を極めたが、記録の頭打ち、武士階級の経済状態の悪化、士風の変化などによりしだいに興味が失われ衰退していった。


[ 日本大百科全書(小学館) 執筆者:入江康平 ]